罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

罔殆庵博客

東交民巷

本日は懐かしい話を。 新刊の『清朝滅亡』を寝床で読んでいまして、ちょうど半分くらい読みおわりました。義和団の乱で各国公使たちが北京の東交民巷地区に立てこもり天津からの救出部隊を待っている状況です。 北京籠城と言えば、東洋文庫『北京籠城・北京…

日本史とも大いに関わる時代です

辛亥革命なんて聞いても、中国史に興味を持っている人以外にはピンと来ないのかも知れません。でも、清朝末期には明治維新の日本に倣えということで、多くの人材が日本を訪れています。当然のことながら、日本の政治家や実業家との交流も増えてきます。 そし…

世界最大級の……

わが家の書架には『『大漢和辞典』を読む』という本が並んでいますが、そのお仲間が登場です。 日本が世界に誇る『大漢和辞典』に関する書籍が刊行されました。『『大漢和辞典』の百年』です。1955年の刊行ですから、100年まではちょっと時間があります。 で…

着々と中国史が揃っていく

週末の晩はちょっと日本酒を嗜むことがあります。真冬でももっぱら冷酒で、燗をして飲む酒はほとんど買うことはありません。 このところめっきり冷え込んできましたから熱燗が旨い、という方も多いのでしょうが、あたしはやはり冷酒がよいです。そして、これ…

孫子の件で少しばかり補足を

昨日のダイアリーで、中国の古典『孫子』について書きました。 その時に紹介した邦訳の一つ、岩波文庫の『孫子』ですが、実は改訂版が出ています。『新訂 孫子』です。最新の出土資料も使って改訂したものだそうです。中国古典はこの数十年、出土資料によっ…

「ぎぶ」とは「GIVE」ではなく「魏武」のことです

講談社学術文庫から『魏武注孫子』が刊行されたので、当然のことながら購入しました。学術文庫では既に『孫子』が刊行されていますが、あえて「魏武注」にスポットをあてて一冊出すなんて、すごいです。 ちなみに『孫子』は、中国古典の中では『論語』『老子…

ダブって買ったわけではありません

ちくま学芸文庫の『中国の城郭都市』を購入しました。こういうタイトルのものは、まずは買っておかないと、といつもの癖でポチッとしたわけですが、届いた書籍を見て、なんとなく見覚えがあるなあと感じました。 そこで同書をパラパラめくってみますと、かつ…

阿片中毒になるには、阿片を買えるだけのお金を持っていないとならないそうです

どういう経緯があったのか、あたしなどにはわかりませんが、今日の朝日新聞朝刊の一面に満洲帝国のアヘンに関する記事が大きく紙面を割いて掲載されていました。 その記事のベースになっていると言ったら大袈裟でしょうし正確ではないと思いますが、いま満洲…

正史を確認

つい数日前に読了した『親王殿下のパティシエール』の主人公はフランス人と清国人のハーフ、菓子職人のマリーですが、そのマリーを庇護する、もう一人の主人公が清朝・乾隆帝の皇子、永璘です。彼は実在する人物ですので、清朝の記録である『清史稿』を繙い…

中高生は本を読まない?

『「若者の読書離れ」というウソ 中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか』読了。あたしも世間の言説に惑わされて、今の子供は本を読まなくなっていると思い混んでいました。 でも著者によると、小中学生は別として、昔から高校生以上は大人も含めて…

近所で探すのが一番よいのでしょうか?

わが家の書架、このダイアリーでも何度かご紹介していますね。最近は主に文庫や新書の棚を中心にとって載せていたような気もしますが、わが家の書架で半分近いスペースを占めているのが中国からの輸入書、いわゆる中文書です。「中文書」と書いて「ちゅうぶ…

もっともっと紹介されますように!

中国の作家・閻連科の新刊が刊行されました。『四書』です。 邦訳が刊行されるのは何作目になるのでしょう。現代の中国作家の中では多い方だとは思います。たくさん邦訳が出るのは嬉しいですね。もちろん他の作家の作品も読みたいですが…… ただ、今回の新刊…

最近の文庫は……

角川ソフィア文庫から『漢文の語法』が刊行されました。 漢文と聞いたら職業柄(?)放ってはおけません。買ってしまいました。ただ、このタイトル、聞いたことがありますし見覚えがあります。 というわけで、自宅の書架を探してみたら見つかりました、親本…

本紀のみなのかしら?

写真は、最近落手した文庫です。早稲田文庫というレーベルです。 えっ、そんな文庫なんて知らないよ、という方も多いかと思いますが、ご想像どおり、早稲田大学出版部が刊行している文庫です。 ひとまず『論語集解(上)』『論語集解(下)』『後漢書本紀(…

あたしの学生時代に使えていたら……

明治書院の『新釈漢文大系』は、学生時代に漢文を読むときにまずは参照する現代語訳のシリーズでした。全120巻なのですが、あたしが学生のころはまだ全巻完結しておらず、早く出ないかなあと待っている巻もたくさんありました。 そんな『新釈漢文大系』です…

十一家注

中公新書の『孫子』を読み始めました。 『孫子』は現代日本語訳も何種類かありますし、解説書や入門書もたくさん出ていますが、やはり最新の研究成果を取り入れたものに触れたくなるものです。そう言えば、あたしが学生のころは、「ビジネスに役立つ孫子」と…

『韓非子』はいろいろ買ってしまう

昨日のダイアリーで講談社学術文庫の『韓非子』と、その旧版にあたるちくま学芸文庫版、さらにその旧版にあたる筑摩叢書版をご紹介しました。あたしが中国思想に興味を持つきっかけになった古典なので、『韓非子』は条件反射的に買い集めてしまう傾向があり…

同じ『韓非子』を何度も買ってしまう

講談社学術文庫から『韓非子』の現代語訳が刊行されました。奥付前の断わり書きによりますと 本書は一九六九年刊行の筑摩叢書版にもとづく、一九九六年に刊行されたちくま学芸文庫版『韓非子』(上下巻)を原本とするものです。 とあります。 というわけで、…

天工開物

平凡社ライブラリーの『天工開物』を落手しました。中国史を専攻していれば必ず聞いたことのある書籍です。内容紹介を引用しますと 穀物・衣服・染色から製塩・製紙・醸造・兵器に至るまで、あらゆる産業を網羅した中国明代の百科全書。長い歴史のなかで培わ…

辞書の話の続きを少々

先日、学生時の英和辞典について、このダイアリーに書きました。 曰く、持って帰るのが面倒なので、同じ辞典の卓上版を自宅用に購入した。曰く、学校指定、先生推薦の辞典は買わない、使わない。 ところで、先日書いたのはあくまで英和辞典の話です。あたし…

三部作で終わり?

岩波新書の新刊『曾国藩』を落手。 これで、岡本隆司さんの岩波新書『李鴻章』『袁世凱』に続いて三部作が揃いました。あたしが勝手に三部作と言っているので花買う、『曾国藩』のあとがきに書いてありました。 ただ、最初からこの三人で三部作にしようと考…

叢書というのは、こういうものです

昨日のダイアリーで、《新編諸子集成》と言われても中国学を専攻していなかった人には意味不明ではないかと書きました。ところが、その同じダイアリーで《二十四史》にも言及していまして、これもわからなさでは同じことではなかったでしょうか? 《二十四史…

諸子集成とか

先日のダイアリーで《新編諸子集成》という本を取り上げました。ただ、中国学を専攻していなかった人には「それ、何?」という感じだったのではないかと思います。なにせ中国の本ですから。 写真で取り上げたのは『荘子集釋』でしたが、《新編諸子集成》はシ…

「し」でも「じ」でもどうでもよい?

講談社学術文庫の『荘子の哲学』を落手しました。かつて岩波書店から刊行されていたものが、講談社に移って文庫化されたようです。あたしは岩波書店版は架蔵していなかったので今回文庫になったのを機に買い求めました。 その巻頭に、参照した『荘子』は郭慶…

漢和辞典を購入しました

天長節ですね。 自宅でまったりと「乃木坂46時間TV」を見ながら、のんびりと過ごしております。五期生、初々しくてよかったですね。一人、直前になって新型コロナウイルスの濃厚接触者ということで欠席になってしまったのが残念でしたが、こればっかりは致し…

魔都・上海

平凡社新書の新刊『上海』を購入しました。 何の修飾語もなく、シンプルに「上海」をタイトルにするなんて、なんと潔いのでしょう。 しかし、上海とはどれほど魅力的な都市なのでしょうか。わが家の書架を漁ってみたら、文庫・新書だけでこれだけの「上海本…

「ち」ではなく「しょく」なのか……

岩波文庫の新刊『曹操・曹丕・曹植詩文選』を手に入れました。なかなか意表を突いたタイトルと言いますか、まさかこんな一冊が刊行されるとは、それも岩波文庫からと思って、正直なところ驚かされました。 帯には「三国志ファン必携」とありますが、三国志フ…

支那が消えました

講談社学術文庫の新刊『中国思想史』を購入しました。 「新刊」とは言っても、この本はもともとは岩波書店から出ていたもので、本書にも書いてありますが、『支那思想史』というタイトルで1936年に出ていました。それが戦後『中国思想史』と書名を変え、ここ…

さくちゃんとお揃い!

今月からスタートする、テレビ朝日系のドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」のTwitterです。 可愛すぎ&尊すぎなオフショットをお届け✨ イケメンに全く興味がないヒロイン 桜井カンナ 役 #遠藤さくら さん (#乃木坂46) バス通学中に本を読むシー…

いろいろとやらないことが多い年末年始です

テレビの情報番組は今日から通常運転に戻ってきましたね。あたしも明日からいよいよ仕事が再開しますので、いつもの日常が戻ってきた感が実感できます。 既にこのダイアリーで、年末に紅白を見ないとか、年越しそばを食べないということ書いてきましたが、こ…