罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

イギリスの料理は美味しいの?

ドラマがヒットすると、関連書籍が刊行されるのは日本も海外も変わらないようですね。先日こんな本が刊行されました。

ダウントン・アビー クッキングレシピ』、言わずもがな、大ヒットドラマ「ダウントン・アビー」の派生商品です。ドラマに登場した数々の料理を紹介したものです。翻訳書ですが、原書の方は本書以外にも既にこのシリーズでは『The Official Downton Abbey Afternoon Tea Cookbook』『The Official Downton Abbey Cocktail Book』『The Official Downton Abbey Christmas Cookbook』といったシリーズがあるようで、これらも順次邦訳が刊行されるのでしょうか?

さて、以上はドラマに準じた料理本ですが、歴史に基づいたこんな本もあります。

ロンドン 食の歴史物語 中世から現代までの英国料理』です。残念ながら現在品切れなのですが、こんな内容の書籍です。

 ロンドンは海と川を連結する商業都市であり、中世からメトロポリスとして栄え、世界中の文化をはじめ、多彩な食材が集まった。現在のグローバル化した社会の縮図が、早くからロンドンにあったのだ。 そんなメトロポリスに住むロンドン子たちは、どんなものを食べていたのだろうか? 本書は文献と史料に基づき、パン、肉、魚、野菜といった基本食材はもとより、水、酒、ハーブやスパイスといったテーマも取りあげ、外食産業、路上の物売り、コーヒーハウスやパブ、高級レストランまで、当時の様子を生き生きと描き出している。 各章の案内になるのは、その時代にロンドンに暮らした作家たちだ。『カンタベリー物語』のチョーサーから始まり、詩聖シェイクスピア日記文学のピープスとイーヴリン、英語辞書を編纂したジョンソン博士、ロンドンを舞台に何作も書いたディケンズ、スキャンダラスなワイルド、女流作家のウルフ、現代の「ブリジット・ジョーンズ」まで、かれらが愛したロンドンの街と、その食卓に読者を招いてくれる。 作家の著作からの引用も多く、かれらが何を食べ、何を飲んでいたか、そしてどんな店に通っていたのかを知るのは、作家の愛読者ならずとも、十分に楽しめるだろう。また、思わずにやりとさせられる「トリビア」も満載されている。 巻末には、中世から近代までの料理が再現できる、貴重なレシピを付した。

こちらもレシピ付です。イギリス料理ってあまり耳にしませんし、イギリスと言えばパブというイメージが強いですが、やはり世界に冠たる大英帝国ですから、食文化もそれにふさわしいものだったのではないでしょうか?