罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

身の程をわきまえなければならない、ってことは言われなくてもわかっています。

営業回りの途次、電車の中で窓ガラスなどに貼ってある、こんな広告をよく目にします。

この手の広告は定期的に変わりますから、いまはちょうどキャンペーン中なのでしょうか?

何の広告かと言いますと、パートナーエージェントという結婚相手紹介所の広告です。サイトを見ますと、やはりキャンペーン中でした。「今年こそ結婚元年キャンペーン」のようです。

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なんて書いてありますが、あたしくらいになりますと、こんな誘い文句にうかうかと乗ってはいけないことくらい百も承知です。そもそも、ファイルなのかPCの画面なのかわかりませんが、こちらの希望にかなう相手を何人かピックアップして、ではこちらから逢いたいと希望を出したとしても、先方がオーケーしてくれる可能性なんて相当低いと思わなければなりません。

この手の紹介所では、しばしば「一か月に最低何名はご紹介いたします」などと謳っているところがほとんどですが、紹介してもらったからといって先方があたしに逢いたいと思ってくれているわけではありません。あくまで条件からマッチングをしてみたら、この方々が抽出されました、というだけの話です。

こちらがファイルなどから相手を選ぶように、先方も数あるファイル(当然あたしもその中の一名なわけですが)の中からあたしを選んでくれる可能性など、ゴビ砂漠で落とした柿の種を見つけるような確率ではないでしょうか?

という現実は嫌と言うほどわかっているのですが、それでも営業回りの社内でこういう広告を見つけると、凝視してしまう自分が情けないです。