罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ほんとうは日本に憧れる中国人

『ほんとうは日本に憧れる中国人− 「反日感情」の深層分析』読了。 中国の若者は意外と日本に憧れている、という内容。中国国内の反日・嫌日の人が読んだら怒るかもしれませんが、確実にこういう若者は増えているのだと思います。ただ、中国の若者がみんなそ…

満鉄調査部

『満鉄調査部―「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊』読了。 満鉄調査部の歴史というよりは、必然的に満洲国史、日本近現代史といった内容になってしまいます。「あとがき」で「人物を中心に論を進めたために、日本の国内政治や満鉄と調査部の関係が後景に退い…

反日と反中

『反日と反中』読了。 直前に読んだ『…永遠のミゾ』に比べると、資料も豊富で、研究者の説を多く紹介してあり、かなり濃い本です。極めて対照的と言えます。 著者の立場は私から見ると非常に公平だと思いますが、やはりいろいろなところからクレームが来るの…

日本人と中国人永遠のミゾ

『日本人と中国人永遠のミゾ―ケンカしないですむ方法』読了。 サブタイトルに「ケンカしないですむ方法」とありますが、決して解決方法を具体的に提示しているような本ではありません。日本語・日本文化を専攻し、日本にも長く生活している著者が、身近に感…

鬼子たちの肖像

『〈鬼子〉たちの肖像―中国人が描いた日本人』読了。 中国の画報に描かれた日本人像をたどった一冊。中国人は中華文明に含まれない生き物をすべて「鬼」と見なしていたので、怪物も幽霊も妖怪も、異形の動物も、挙げ句の果てには外国人(西洋人)までもすべ…

阿片の中国史

『阿片の中国史』読了。 手軽な、近代中国の阿片問題簡史としては読みやすい本です。新書なので掘り下げた分析とか資料の提示はあまりないので、そこがやや物足りないですが、概略(大きな流れ)を知るにはこの程度がちょうどよいと思います。 ただ、日本の…

だれが中国をつくったか

『だれが中国をつくったか−負け惜しみの歴史観』読了。 著者は中国人の歴史を観る眼が数千年来変わっていないということを『史記』以来の正史を例にとって述べているのですが、どちらかというと本書は代表的な正史とその編纂に関わった人の紹介という読後感…

西太后

『西太后―大清帝国最後の光芒』読了。 清末の女傑・西太后の評伝でありながら、その時代が現在の中国の出発点になっているという視点で書かれた「清末史概説」でもある書です。新書という形態から、なぜ現在の中国の元になっているのかという点では、証明が…