罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

イノシシとどうつきあうか?

今朝の朝日新聞別刷beの記事です。

今年は亥年なのでイノシシに関する話題も多いですが、イノシシというと「畑を荒らした」「街中に現われた」といったニュースばかりで、あまりよいニュースを聞くことがないような気がします。干支に選ばれているくらいですから、日本人にとってもっと身近で親しむべき動物なんだと思いますが……

そんなイノシシとのつきあい方を考えるのにもってこいの一冊があります。『イノシシ母ちゃんにドキドキ』です。

本書の内容紹介をウェブサイトから引用しますと

日本初! 1年半にわたる野生のイノシシ一家との付き合いを、ユーモアたっぷりに活写します。舞台は、大分は高崎山の東麓にある著者の里山。2010年秋、竹山から著者を見下ろしている母イノシシに遭遇したのが発端。「五匹の仔猪も小さな尻尾をピンと立てて控えておったのじゃ。一、二時間黙って座ったままのワシに安心したのか、斜面をぞろぞろ降りて来て、ワシに向かって横並びに勢揃いしたんじゃわ。距離にして三メートル。ワシ、嬉しさでドキドキが高ぶるばかりでしたわぁ」 こうしてほぼ毎日の生態観察により、イノシシは「猪突猛進」の獰猛な動物ではなく、恐がり屋で、慈愛に満ちた生き物であることが判明。ウリ坊一匹ずつの個性や家族としての行動、他集団との関係、オスの行動、そしてサバイバル術を伝授する母イノシシの細やかな子育てぶり等を絶妙に語ります。とりわけ、母による群からの「追出し行動」の直前にみられる「仔猪全員による母親舐め」の儀式は感動的! 著者は、長年の精力的な自然環境保全活動により「大分に菊屋あり」といわれた名物爺さん。誤解にまみれたイノシシ観を一変させると同時に、農産物被害の考え方も併せて提言。図版多数収録!

といった具合です。いま読むべき一冊ではないでしょうか?