罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

今日の配本(21/07/14)

行く、行った、行ってしまった

ジェニー・エルペンベック 著/浅井晶子 訳

大学を定年退官した古典文献学の教授リヒャルトは、アレクサンダー広場でアフリカ難民がハンガーストライキ中とのニュースを知る。彼らが英語で書いたプラカード(「我々は目に見える存在になる」)について、リヒャルトは思いを巡らす。東ドイツの記憶と現代の難民問題を重ね合わせ、それぞれの生を繊細に描き出す。ドイツの実力派による〈トーマス・マン賞〉受賞作。