罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

申し訳ないことですが、同一人物に見えませんでした

掃除婦のための手引き書』が大ヒット(?)したルシア・ベルリンの新刊が刊行されました。

今回も「ルシア・ベルリン作品集」という副題が付いていて、同じ装丁で揃っていますね。いい感じです。

あたしが『掃除婦のための手引き書』を読んだときは、なんとなく勤務先から出ていたサンドラ・シスネロスの作品にちょっと似ているなあと思いながら読みました。著者の力強い生き様に共通するものを感じたのだと思います。

そんなルシア・ベルリンですが、『掃除婦のための手引き書』が文庫になり、書店の方から「もうじき新刊も出るらしい」と聞いていたので楽しみにしておりました、それがこちら、『すべての月、すべての年』です。

最初にも書きましたが、装丁の雰囲気は揃っていますし、著者本人の写真を印象的に使っているところは同じ路線ですね。ただ、この写真の二人、よーく見ると理解できるのですが、パッと見たときには同じ人だとは思えませんでした。

写真って、写り方(撮られ方)で全然違った印象になりますが、これはずいぶんと違いませんかね? 印象的な目元、意志の強そうな表情がルシア・ベルリンの魅力なのでしょう。ほぼ自分のことを書いているとおぼしき作品世界の主人公に相応しい顔であり、雰囲気をまとっていますね。