罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

来日50年!

今年は日本にパンダがやってきて50年になるそうです。日中国交正常化50年がニュースでも大きく取り上げられていましたが、国交正常化を受けてパンダがやってきたという流れですね。

いまの若い方もテレビなどで映像くらいは見たことがあると思いますが、当時のランラン、カンカンのフィーバーは現在の上野動物園の双子パンダ以上のものがあったと記憶しています。ただし、あたしは列に並んでまで見に行きたいとは思わなかったので、結局ランランもカンカンも実際に見たことはないまま、二頭は死んでしまいました。

そんなパンダにまつわるあれこれを、多くの方に語っていただいたのが『読むパンダ』です。執筆陣はバラエティー豊かです。パンダなエッセイ集なんて他にはないのではないでしょうか。

さて、パンダが日本に来て50年と書きましたが、実はパンダが見つかったのもそれほど古い話ではありません。なにせあれだけ膨大な記録を残した中国の歴史書にほぼまったく登場しないのですから。蜀の国に入った劉備主従が現地でパンダを見たなんて話、『三国志』には載っていませんよね。

パンダは中国の歴史で言えば、最近になってようやく見つかった動物、まさしく珍獣なのです。そんなパンダの歴史を語った一冊が『パンダが来た道』です。生物としてのパンダに関する記事もありますが、その発見から今に至るまで歴史は驚かされるようなことが多いです。