罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

今日は豊作?

本日の朝日新聞の読書欄は、いろいろと触れたいことが多すぎます。

まずは新刊『同調圧力』が紹介されています。

著者はキャス・サンスティーン、他社からも多数の邦訳が出ている著名人です。これまでの著作の傾向からすると政治・社会というジャンルなのでしょうが、本書は「社会心理学」という副題から人文の心理学の棚に置かれている書店も多いです。

そして、お陰様で刊行以来好調に売れていて、早々と重版が決まりました。

続いては「著者に会いたい」のコーナーに、新刊『真の人間になる』が刊行されたばかりの、台湾の作家、甘耀明さんが登場しています。先日来日されていて、日本橋の誠品書店と下北沢の本屋B&Bトークイベントも行なわれました。

著者に「会いたい」というコーナーですが、あたしはその折りに甘耀明さんにお会いできました。コロナ以前にも来日されていましたし、『我的日本』でもおわかりのように、何度も来日されている方です。今回の来日ではどんな思い出が出来たでしょうか?

そして厳密には読書欄ではなく、その直前のページになりますが、ミネルヴァ書房さんの創業75周年を記念した全面広告が載っています。出版社も東京に一極集中の時代にあって京都で頑張っている版元です。そして、あたしの勤務先とは人文会仲間でもあります。

人文会仲間と言えば、青土社も今日の読書欄では二点紹介されていましたね。すごいことです!

読書欄の最後に、やはり人文会仲間のみすず書房のPR誌『みすず』が紙媒体での発行をやめて、WEB化するという記事が載っていました。書店の店頭、レジのそばに置かれている出版社のPR誌もいまでも多くの書店で見かけます。自分がただの読者だったころには、時々もらって読んだりもしていましたが、いざ自分が出版界の人間になりますと、あれだけの無料配布物を刊行し続けるのは大変だということがよくわかります。

いずれは紙でのPR誌はすべてなくなり有料化されるか、はたまたWEB化されるのではないでしょうか。とはいえ、こういうPR誌を熱心に読まれる読者というのは紙に愛着を覚える人だと思うので、紙のPR誌がなくなることは悲しいでしょうね。