罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

ホラーだったのかしら?

まだまだ残暑の続く日曜日。本日はWOWOWで放映されたのを録画しておいた映画2本を視聴しました。まずは藤澤恵麻主演の「奇談」です。

隠れキリシタンの里を舞台とした、ホラーと言うよりもミステリー作品ですかね。実際にあそこまで閉鎖的で、文明を拒否した集落が昭和の半ばころまで存在し得たでしょうか。そういった設定はちょっと気になりましたし、なによりキリスト教の教義などに詳しくないあたしには、作品世界の持つ意味などはさっぱりでした。まあ、歴史学的にはそういう解釈もアリなのかな、という気がしました。

そして主演の藤澤恵麻はカワイイですね。ただ阿部寛が出てくると「トリック」ではないか、という錯覚を覚えてしまうのはあたしだけでしょうか。

もう一本は韓国映画「事故物件 歪んだ家」です。タイトルからすると、日本でもヒットした「事故物件」のパクリ(リメイク?)、あるいは類似作品化と思えますが、そうではなかったです。これは邦題がよくないですね。

で、ストーリーですが、洋の東西を問わずこの手のホラーにありがちな心が弱っている、やんでいる主人公に悪霊が取り憑いて、という筋になります。ただ心を病んでいるので、果たして悪霊の仕業なのか、単に弱っている心が創り出した妄想なのか、どちらにも解釈できる作品だと思われます。

そして、いろいろと他の映画で見たシーンとか設定が散りばめられていて既視感がありまくりで、なおかつそういったさまざまな要素がとっちらかっているだけで、最後にうまいこと回収できていないように感じました。まあ主人公の妄想と考えれば矛盾するところがあったって別に構わないわけですが。

最後の最後にどんでん返し的なシーンがありますが、既に心を病んだ主人公(?)は死んでいるので、ここは妄想ではないわけですが、果たしてどう解釈すべきなのか。実は養女になった女の子が最初から仕組んでいたものだったとしたら怖すぎますね。