罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

京都では食べてばっかり?

鹿苑寺金閣の参観を終え、次の目的地へ向かう前に阿闍梨餅で有名な満月に立ち寄りました。本店へ行くべきかと思いましたが、金閣の門前に支店があるので、ここでもいいか、と考えた次第です。

阿闍梨餅を購入した後に向かったのは、母が今回の京都旅行で行ってみたいと言っていた緑寿庵清水金平糖のお店です。金閣からタクシーで百万遍へ向かいました。ふだんの営業で京都大学生協には何度も来ているので、非常に慣れた場所です。

金閣の参観が短い時間で済んでしまったので、予定よりは少々早い工程でお昼にすることにしました。向かったのは京極六角にある京極かねよ、つまりうなぎです。前の晩のいづもやで、あえてうなぎを選ばなかったのは今日の昼にここへ来ようと思っていたからです。

何を食べたのかは、鰻屋ですから言わずもがなでしょう、あたしは「きんし丼(上)」に「肝吸い」を付けました。母はたぶんきんし丼は食べきれないと思い、「ちょっといっぷくお吸い物セット」をチョイス。これは、きんし丼も小ではありますが、メインです。そしてうざくとお新香、肝吸いではありませんが、お吸い物も付くという、母くらいになると分量もちょうどよいメニューだったのではないでしょうか。

ところで、緑寿庵清水から京極かねよに着いたのは11時を少し回ったくらいの時間。もう営業しているのかと思いましたが、昼は11時半からとのこと。というわけで、寺町通りを少し北へ進んだところにある鳩居堂に行ってみました。よさげなレターセットでもあれば姪っ子へのお土産にしようと思ったのですが、ちょっと大人っぽい絵柄ばかりだったので断念し、そろそろ時間になる頃合いなので、京極かねよに戻りました。

京極かねよでお昼をいただいた後、実は母が一番行きたいと言っていた、四条河原町交差点から少し奥まったところにある、千枚漬けで有名な村上重本店へ向かいました。腹ごなしに寺町通りをぷらぷら歩きながら向かいましたが、母もあたしもお腹がパンパンに膨れた状態でした。

お漬物はあまり日持ちがしませんが、漬物大好きな母はあれやこれやいろいろ選んでいました。そしてここの千枚漬けは妹家族にも食べてもらいたいなあと以前から思っていて、本店からなら地方発送もやってもらえるので、妹家族の分も京つけもの購入いたしました。

帰りの新幹線は3時半ごろなので、まだ十二分に時間があります。ではせっかくここまで来たのだから、八坂神社にお参りによってみるか、ということになり四条通りをさらに東へ向かいました。その途中で目に留まったのが茶寮都路里です。お茶で有名な辻利がやっている喫茶店です。

時間は十分にありますし、京極かねよを出た後、四条河原町を経由して歩き通しでしたので、母も疲れていると思いお茶にすることにしました。母は「抹茶わらびもち」、あたしは「味くらべ」をいただきました。抹茶の味わいが疲れた体に染み渡りました。

都路里でのんびりとお茶した後は、目的の八坂神社へ行きましたが、なんと人前結婚式が行なわれていて、南楼門の前に新郎新婦をはじめとした親族が整列していて、巫女の先導で舞殿の脇を通って本殿へ入っていきました。あたしと母は眺めているだけでしたが、居合わせた観光客の多くはスマホを向けて撮影していました。特に外国からの旅行客にとっては異国での伝統的な結婚式の様子を見る機会は少ないと思うので、興味津々の様子でした。

そんなこんなで新幹線の時間も迫ってきたので、八坂神社を出て四条通りでタクシーを拾い、荷物を預けてあるホテルへ戻りました。金平糖やお漬物など、その日買ったお土産をカバンに詰め、京都駅の新幹線ホームへ向かいました。果たして今回が母とのサイトの旅行になってしまうのか……