罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

販促活動

没後80年

6月4日。いつもなら天安門事件について書くところですが、今年は別の話題について書こうと思います。 今日、6月4日は、ナチの中でも比較的有名な、ラインハルト・ハイドリヒが殺されてちょうど80年です。あたしの勤務先では彼の評伝『ヒトラーの絞首人ハイド…

今無性にルヴェルを推したい。

写真は、紀伊國屋書店新宿本店の2階、文芸書売り場です。 その一角で、刊行早々に重版が決まったUブックスの『地獄の門』が山積みになっております。そのすぐ隣には創元推理文庫の『夜鳥』も同じように積まれています。 お陰様で、ルヴェル、大人気です。…

ハシビロコウが学習のお手伝いを致します?

来週には配本になる新刊『みんなの疑問に答える つぶやきのフランス語文法』は、既に刊行されている『1日5題文法ドリル つぶやきのフランス語』の姉妹篇です。 そもそも毎日少しずつフランス語の問題にチャレンジしよう、という趣旨で勤務先のTwitterでス…

いろいろな日があるものですね

今日はオーケストラの日なのだそうです。 ネットで調べますと、「耳にいい日」という語呂合わせから来ているようです。あたしはてっきり、日本で初めてのオーケストラが創設されたとか、海外のオーケストラが初来日して演奏した日だとか、そんないわれがある…

再びの検査

明日から関西ツアーです。 とはいえ、今回のツアーは木金の二日間という超短期間。それで京阪神を回るつもりなので、いわゆる弾丸ツアーです。 というわけで、こちらの安心もさることながら、訪問する書店へのマナーとして改めて抗原検査キットで検査をして…

どうも地味に注文が伸びているような気がするのです

ウクライナ情勢を受け、書店でもこの状況を理解し、読み解くためにさまざまな書籍を取り揃え、並べているようです。とはいえ、多くの日本人が「ウクライナってどこ?」という感じですから、ウクライナやベラルーシなどに関連する書籍は少ないです。あっても…

読み比べてみたくなる(?)この二冊!

本日の朝日新聞読書欄でも紹介されていた、河出書房新社の『JK、インドで常識ぶっ壊される』は、書評の有無にかかわらず少し前から気になっていた一冊です。同社のサイトによりますと 日本でキラキラのJKライフをエンジョイするはずだった。だけど、突然一…

お互いに参考文献?

いくつか紹介記事も出て、お陰様で『破綻の戦略 私のアフガニスタン現代史』が好調です。日本からは地理的にも、気持ちの上でも遠いアフガニスタンについて少しでも知りたいという方が潜在的には多いのではないかと思われます。 本書は、大学卒業後、ダリー…

つばさ君はどうしてる?

テレビを見ていると、ニュースや情報番組は北京五輪の話題ばかりですが、ウイグルをはじめとした中国の人権問題も忘れてはいけない事案です。しかし、どうしてもオリンピックの影に隠れ、そういった問題は報道される機会が少ないですね。そもそも国内を自由…

「その他」の気概?

『「その他の外国文学」の翻訳者』の見本が出来てきました。 このタイトルをご覧になって、どういう内容の本なのか、おわかりいただけるでしょうか? そして「その他の外国文学」にあえてカッコが付いている意味に気づいた方はいらっしゃるでしょうか? その…

上流階級も大変だ?

ネットニュースで知ったのですが、本日2月6日は英国のエリザベス女王即位の日だそうです。今日で即位70年になるそうです。 そんな今日という日にお薦めの一冊は『やんごとなき読者』です。もちろんフィクションではありますが、主人公はそのエリザベス女王ご…

ここまでやるのか? ここまでやるのね!

昨日のダイアリーで書店のディスプレイについて書きました。 『和菓子のアン』のカバーに載っているような和菓子を再現したオブジェが飾られていました。書店の方の手作りだそうです。作品に対するヒシヒシとした愛情を感じました。 こういう書店のディスプ…

生誕140年

今日は、ヴァージニア・ウルフの生誕140年なのだそうです。 というわけで、白水Uブックスの『フラッシュ 或る伝記』をご紹介。 犬目線の、とても可愛らしい小説です。 登場する犬はコッカースパニエルだったと記憶しています。日本では犬種としての人気はど…

あたしの季節感っておかしいでしょうか?

あたしの勤務先のPR誌『白水社の本棚』のリニューアル第4号が出来上がりました。お近くの本屋さんに置いてあるかも知れませんが、なければ公式サイトからご請求ください。 さて、その第4号が右の写真の一番右になります。写真は刊行順に左から並べていま…

さあ、仕事始め?

三連休が明け、なんとなく、本日からが本格的な仕事始めという気がします。 「いまごろか?」と言われたら返す言葉もありませんが、実感としてはそんな感じです。 で、今日は横浜まで足を延ばしました。 オミクロン株、神奈川県でも増えていますが、それを反…

没後20年です

本日、1月10日はグラフィックデザイナー、田中一光さんの没後20年になります。 あたしの勤務先では何点か著作を刊行しているのですが、現在はすべて品切れになっています。たぶん、最後まで在庫があったのは『デザインと行く』と『田中一光自伝 われらデザイ…

モスクワからイスタンブールへ

少し前に中公新書の『物語 イスタンブールの歴史 「世界帝都」の1600年』を読みました。 行って見たいなあと思う都市の一つですし、その歴史を考えると興味津々なので手に取った一冊です。個人的には地図がそれなりに入っているのですが、もう少し親切なもの…

生誕弐百年

今日は、シュリーマンの生誕200年です。1822年の1月6日生まれだそうです。日本では江戸時代の末期ですね。 それに合わせて、しばらく品切れになっていた『シュリーマン トロイア発掘者の生涯』を新装版として復刊いたしました。もう店頭に並び始めていると思…

あれから30年

ソビエト連邦崩壊から30年。もう30年たつわけですから、いまの若い方の記憶にないのは当然ですね。あたしの世代ですと「ロシア」という響きは帝国の彭を思い出させ、やはりあの国のことは「ソ連」と呼んでしまいがちです。 ソビエト連邦という国の歴史を振り…

ちょうどよいタイミング?

先月、今月と二か月にわたって刊行された、岩波文庫の『マンスフィールド・パーク(上)』『マンスフィールド・パーク(下)』をゲットしました。 同作品は、以前に「ちくま文庫版」で読んだことがあります。というよりも、ジェイン・オースティンはちくま文…

没後20年だそうです。

既に二日ほど過ぎてしまいましたが、去る14日は作家ゼーバルトの命日でした。亡くなって20年になります。 存命であればノーベル文学賞は間違いないと言われていた作家ですが、不幸にも早くに亡くなってしまいました。 そして残された作品が右の写真です。現…

没後30年です

本日、12月13日はアンドレ・ポール・エドワルド・ピエール・ド・マンディアルグの没後30年にあたります。日本人の感覚からすると長ったらしい名前ですが、致し方ありません。 で、あたしの勤務先で刊行している邦訳は『城の中のイギリス人』と『オートバイ』…

装いも新たに?

白水Uブックスの『芸術家列伝1』『芸術家列伝2』『芸術家列伝3』のオビが、ご覧のように新しくなりました。 このイラストのタッチに見覚えのある方も多い方と思います。『ルネサンスの世渡り術』で知られた壺屋めりさんによるものです。今回、『芸術家列…

時差があるので

日本では12月8日でしたが、現地ではまだ前日の7日であったという真珠湾攻撃。 というわけで、あえて12月7日の内に『パール・ハーバー(上)』『パール・ハーバー(下)』をご紹介いたします。 果たして日本の奇襲をアメリカ軍は事前に知っていたのか否か、知…

ガイブン手帳2022

毎年この時季になると本屋の店頭で見かける商品に『歴史手帳 2022年版』があります。これは吉川弘文館の商品ですが、似たようなものに『2022年版 山川歴史手帳』があります。どちらを選ぶかは個人の好みなのでしょう。 そして周囲を見回してみますと、『鉄道…

スタートダッシュ!

実は刊行前から話題になっていました『とってもナチュラル ふだんのひとことフランス語』がようやく発売になりました。 で、アマゾンのフランス語学習書の「売れ筋ランキング」を見ましたら、ご覧のように堂々の第一位に輝いていました。この調子で、リアル…

一日遅れですが……

昨日、11月24日は哲学者、スピノザの誕生日だったそうです。 岩波文庫のツイッターにそうありました。『エチカ』と『知性改善論』の画像と共につぶやかれていました。 今日はスピノザの誕生日(1632年)。無神論的傾向のためユダヤ人共同体を破門、レンズ磨…

これらは類書と呼べるのでしょうか?

このところ、書店の店頭でちょいちょい見かける本に『ケアの倫理とエンパワメント』があります。 自己と他者の関係性としての〈ケア〉とは何か。強さと弱さ、理性と共感、自立する自己と依存する自己……、二項対立ではなく、そのあいだに見出しうるもの。ヴァ…

Cコードは気にするものなのでしょうか?

『ヒュパティア 後期ローマ帝国の女性知識人』が配本になりました。既に書店店頭に並び始めていることと思います。 ところで、この本は書店ではどこに並んでいるでしょう? 哲学思想の棚でしょうか? それとも歴史の棚でしょうか? 一つの鍵となるのが書籍に…

似て非なるもの

あたしの勤務先の、売れ行き良好な語学参考書の一つに『今日からはじめる台湾華語』というのがあります。中国語の語学書はカラフルで安いものがたくさんある中、本書は決して安いものではありません。しかし、売れているのです。 ところが、最近書店の店頭で…