罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

「ザ・リング」を三連チャン

ゴールデンウィークはどこへも出かけずに自宅でNetflix三昧」といったCMが流れていますが、あたしもほぼ出かけずにゴールデンウィークの前半を終えました。ただし、テレビばかり見ていると言うよりは、主に読書をしていましたが……

ただ、気分転換に、少し前にWOWOWで放送していたハリウッド版の「リング」三作を録画しておいたので一気に視聴しました。

まずは第一作目の「ザ・リング」です。日本版「リング」に比べると、おどろおどろしさはかなり少ないですが、ストーリーはほぼ忠実になぞっている感じです。息子役の子供がどうしてもダミアンに見えてしまうのは気のせいでしょうか?

続いては第二弾「ザ・リング2」です。日本版では松嶋菜々子は早々と死んでしまって主人公は中谷美紀だったと思うのですが、本作では第一作と同じくナオミ・ワッツが主人公のままで謎解きに奔走します。なので、これはハリウッド版の独自ストーリーということになるようです。

貞子ならぬサマラの出生の秘密は本作である程度明らかにされますが、養子にもらわれた先で養父に怖がられ、おかしなことが周囲で起きるようになり、精神に異常を来した養母によって殺され井戸に突き落とされる、という展開です。日本版では井戸の中で三十年近く生きていたとされていますが、ハリウッド版は七日とされていて、それがビデオを観てから七日目に死ぬことの理由付となっています。

サマラと交信(?)できる息子がちょっとずつ助け船を出し、その息子の命と引き換えにするかのようなギリギリの方法でなんとかサマラを退治したような主人公親子ですが、果たしてサマラの呪いは終わったのでしょうか?

最後が「ザ・リング リバース」です。日本版では仲間由紀恵演じる貞子がまだ子供のころから青春時代を描いた「リング0」というのがありました。時間軸的には「リング0「リング」リング2」という順番になると思います。しかし、本作はそういった時間軸的に「ザ・リング」「ザ・リング2」と並ぶものではなく、独自の物語として作られているようです。

ただし、主人公(?)であるサマラがいて、牧場を経営する養父母のの里子になるも養母に殺され井戸に突き落とされるという設定は踏襲されていますし、サマラの実の母親がエベリンだというのも同じです。前掲2作ではエベリンは精神病院に入院していましたが、本作ではどうやら既に亡くなっているようです。エベリンがサマラを生んだ経緯はその町の司祭に監禁・レイプされて妊娠したようです。

この司祭はサマラをも殺してしまったようですが、それはサマラの周囲でおかしなことが起こるようになったからみたいです。日本版では子供のころの貞子が二人に分裂するような設定がありましたが本作では皆無です。そして、たとえレイプされて産んだ子供とはいえ、どうして周囲でおかしなことが起きるのか、そういうおかしなことを起こす力の依って来たるところは何なのか、それが描かれていないのがちょっと不満です。