罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

麻雀とパチンコ

非常事態宣言の発令で、どのお店が開いていて、どのお店が閉まっているのかが話題になります。役所からの休業要請もあくまでお願いなので、休業期間中の保証とセットでないと、休めと言われても休めるものではありません。このあたり、保証はしたくない(金は払いたくない)政府・自治体側があくまで強制ではなくお願いと言っているところに卑怯だなあという気がします。

ところで、いま現在槍玉に挙がっているようなのがパチンコ屋です。やっているお店の名前の公表に踏み切った自治体もありましたが、むしろ「あそこへ行けば開いている」とパチンコ好きに教えている結果になりはしないかとも思います。座席を一つおき、二つおきくらいにしようにも、パチンコで出そうな台を探して店内をうろうろするのが普通ですから、出そうな台が使えなくなっていたらお客さんからクレームが来そうですね。

パチンコなんてやらない人からすれば、「強制的に閉めさせればいいのに」「パチンコなんかできなくたって別にいいじゃない」という意見もあるかと思いますが、それくらいしか趣味のない人だっているでしょうし、たぶんタバコと一緒である種の中毒になっているのではないでしょうか?

情報番組などで朝からパチンコ屋の前に列を作っている人たちのニュースや駐車場には他県ナンバーの車が多いと報じているのを見ていて、少し前の中国の報道を思い出しました。中国の場合はパチンコではなく麻雀でしたけど。

数ヶ月前の中国でも日本のパチンコ同様、仲間が集まって雀卓を囲むのが禁止されました。日本のようにお願いだったのか、それとも強制だったのか、そのあたりのことはよくわかりません。ただ、感染を防ぐために外へ出るなという取り組みは日本よりもはるかに徹底していて、また高圧的でもありました。

日本で流れた映像では、中国の警察や役所の人間とはとても見えない人たちが、村人が愉しんでいる麻雀屋(中国でも雀荘と呼ぶのでしょうか?)に踏み込んで、いままさにやっている途中の雀卓をハンマーなどで叩き壊していました。雀卓を壊してしまえばもうできない、ということらしいです。

いかにも中国らしい対応です。もしこれが日本なら、自治体や警察の人間が休業要請に従わないパチンコ屋に入っていって、パチンコ台を端から次々に壊していったとしたら……。いや、とてもそんなことできませんよね。

これが共産国家と民主国家の違いなのでしょうね。