罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

今日の配本(22/03/11)

ケンジントン公園

ロドリゴ・フレサン 著/内田兆史 訳

児童文学の歴史に燦然と輝く永遠の古典『ピーター・パン』。その生みの親J・M・バリーに着想を与え、ピーター・パンのモデルとなったルウェリン=デイヴィス家の五人兄弟のひとりで、のちに出版社社主となったピーターの自殺で物語は幕を開ける。続いて、バリーの幼少期のエピソードに重ね合わせるようにして語り手自身の物語が始まる。章が進むうち、この謎の語り手が、今や知らぬ者はいない子供たちのヒーロー、時を駆ける永遠の少年ジム・ヤングの冒険を描く大人気シリーズの作者ピーター・フックであることが次第に明らかになる。