罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

王朝絵巻

英国のチャールズ国王の戴冠式が行なわれました。テレビにかぶりつきで見ていたわけではなく、あくまでニュース番組の映像を通して見ている程度ですが、古式ゆかしくもあり、現代的なアレンジも加えつつ行なわれたセレモニーだったような気がします。

それほど鮮明な記憶ではありませんが、平成と令和の天皇即位と、ついつい比べてしまいますね。別にどちらがよいと言うのではなく、それぞれの国と皇室(王室)の伝統がよく表わされていて、こういうのは一つの文化財として残していきたいものだなあと感じました。

日本の場合には神道に則って行なわれたわけですが、英国の場合はイギリス国教会の儀式ですよね。でも今回は他の宗教にも配慮した式次第になっていたとか。個人的には、そこまで配慮する必要はあったのかしら、という気もしますが、まあ、こういった伝統も時代に合わせて変えていく、変わっていくものなのでしょうね。

ところで、前々から思っていたのですが、どうして日本のマスコミは王室なのに「王太子」ではなく「皇太子」という表現を使うのでしょうね。英国に限らず、他の王国でも「王太子」ではなく「皇太子」って言いますよね。どういう配慮なのでしょうか。

皇太子は皇帝の跡継ぎ、王太子は国王の跡継ぎ、皇帝と国王では歴史的に皇帝の方が上位だから、自国(日本)の太子には皇太子を使い、外国の大使に王太子を使うのはよくないだろうという配慮なのでしょうか。あるいは英語ではすべてprinceだから、日本語訳も揃えた方がよい、という配慮なのでしょうか。