罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

書き出しは大事ですよね!

書店の店頭でこんなフェアをやっていました。

小説の書き出しで選んだフェアです。「コンテンポラリー アメリカ&カナダ文学編」とあるので、他の地域を扱ったフェアが既に行なわれたのか、それともこれからなのか、いずれにせよとても楽しみです。

「個人の好みで選んだ」とあるように、これは出版社が企画したフェアではなく、この書店の担当の方がご自身で選んで企画したフェアのようです。ちなみにあたしの勤務先からは《エクス・リブリス》の『ジーザス・サン』と『断絶』の二作品を選んでいただいております。

このフェアが開かれているのは、JR中央線、御茶の水駅前にある丸善お茶の水店です。このリーフレットには約40作品が集められていますが、本当に海外文学が好きで、読んでいるんだなあと感じられます。

作品全体を読まないと、その作品について論評できないことはいうまでもありませんが、そもそも読み通してもらうには、作品世界に引き込まなければなりません。そのためには作品の書き出しはとても大事で肝心で、最初の数行を読んで「つまらない」「読むに値しない」と判断されては元も子もありません。

書き出しで思い出しましたが、現在の日向坂46がまだけやき坂46だったころ、冠番組「ひらがな推し」で「書き出し王決定戦」という企画をやっていました。メンバーがタイトルとその作品の書き出しを創作し、MCのオードリーがどれが気になるかを判断するというものでした。これは書き出しと言うよりも先にタイトルが評価の対象になっていたので、純粋に書き出しで選んだわけではありませんでしたが……。

また乃木坂46冠番組「乃木坂工事中」で「センス見極めバトル」という企画が行なわれました。これは、羽田圭介さんの『ワタクシハ』というタイトルからメンバー四名(五名?)が書き出しを創作し、他のメンバーがその中から羽田圭介さんの『ワタクシハ』の書き出しをどれかを当てるというゲームです。この中で騙す側のメンバーの一人として登場した二期生、鈴木絢音の書き出しが群を抜いて素晴らしく、ほとんどのメンバーが騙されていました。