罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

事故物件ではないよね

かつて亀梨和也主演の「事故物件 恐い間取り」という映画がありました。「まあ、こんなものでしょ」という感想の作品でしたが、似たようなタイトルの映画があったので見てみました。それがこちら、「真・事故物件 本当に怖い住民たち」です。

 

タイトルは「事故物件」ですが、「恐い間取り」とはまるで異なりました。「恐い間取り」は、なんだかんだ言いながらも、曰く付きの部屋に悪霊、怨霊のようなものが住み着いているという作品でしたが、「怖い住民たち」の方はむしろカルト教団の生き残りの殺人鬼の話です。

最後まで見ても、ストーリーがいまひとつ理解できないのですが、一部マニアの間では熱狂的に支持され、スマッシュヒットとなった作品らしいです。なので、続けざまに続編である「真・事故物件2 全滅」が作られたそうです。「全滅」は未見ですが、「怖い住民たち」はグロテスクな描写がそれなりにあっても、実はゾクゾク来るような怖さはない作品でした。

理解できた限りでストーリーを追っておくと、あまり売れていないタレント、YouTuberの女性三名が、事故物件と言われるアパートに住んで霊の証拠映像を撮影する、というものです。なんとなく怪しい雰囲気が漂う前半は、オーソドックスな事故物件、心霊ものなのですが、実はこのアパートの唯一の住民男性が、かつて存在したカルト教団の教祖の孫で、亡き祖母の魂の再生を願って人を切り刻み、復活を祈念するという、グロテスクなゴア描写満載の後半になります。

で、調査&撮影にやって来た三人の女性たちも次々にこの男に殺められていくのですが、最後の部分がどうにも理解できません。この女性三人が殺された後に悪霊化して、孫である殺人鬼の男を逆にぶっ殺してしまったのか、それとも三人の女性はなんとか殺されずに済み、協力して男に復讐(殺人)したのか、そこのところがちょっと理解しづらい展開でした。

まあ、見ていただければわかるのですが、もともと住んでいた住民といい、女性三名のマネージャーといい、生きている人間が一番サイテーで怖いということがわかります。