罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

知られざる素顔の中国皇帝

知られざる素顔の中国皇帝』読了。

肩の凝らない、中国皇帝の伝記集。新書という性格上、数百人にものぼる中国歴代皇帝の中から、ほんの一握りしか取り上げられていませんが、有名どころも押さえられていて、世界史で名前くらいは聞き覚えのある人が何人かは登場しているはずです。ややマイナーな皇帝も、史書の記述を中心に、著者独自の評価も織り交ぜてあり、単なる英雄礼讃にはなっていません。

ところで、中国史の本とはいえ朝鮮など周辺諸国のことも当然出てきますが、その中「新羅」「百済」にそれぞれ「しんら」「ひゃくさい」とルビが振られていました。最近の歴史学ではこのようなルビが主流なのでしょうか? 以前は「しらぎ」「くだら」と読ませていたと思うのですが。

さて、あえて注文をつけるとすれば、新書とはいえ、取り上げた皇帝の王朝帝王系図くらいはつけてもらえると、より多角的な理解の助けになったのではないでしょうか?