罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

苔好きにはたまらない「樹海村」

WOWOWで放送されていたので、映画「樹海村」を視聴しました。

以前に視聴した「犬鳴村」に続く「村」シリーズのホラーなわけですが、結論から言いますと、犬鳴村と同じく怖くはありませんでした。子供向きなんでしょうか?

ストーリーも、あらかじめネタバレサイトなどを見ておかないと、ちょっとわかりにくいところがあったかもしれません。安達祐実は果たして実在しているのか、幽霊なのか、わかりにくい感じでしたし、主人公たち仲間の関係性もいまひとつわかりにくいと言いますか、説明不足な感じがしました。

そして展開なのですが、母親・安達祐実から山田杏奈演じる主人公・響に霊と交感する特殊能力が遺伝しているんですよね、そして響のお姉ちゃんが結婚し娘が生まれ、その子にも同じ能力が伝わっている、という理解でよいのでしょうか。

で、コトリバコでしたっけ、それがラストに現われたということは、呪いというか因縁がこれからも続く、この一族にまとわりつくということなのでしょう。ただ、この一家と樹海との関係性が不明ですよね。単に霊感が強かった安達祐実の代から関係が生まれたのか、安達祐実以前の一族が樹海と何か因縁を持っていたのでしょうか?

そして響は自分の身を犠牲にして姉を助けたわけで、それは自分が犠牲になって娘二人を逃がした安達祐実に通じるものがありますね。でも、そうなると主人公は響ではなくお姉ちゃんの方(?)という気もしてきます。

ところで、樹海の中の村と聞いてあたしが思い出すのはコミック「超少女明日香」です。その中に、自然と穏やかに暮らす人々が樹海の中に集落を作って暮らしているというシーンがありました。もちろん呪いとか怨みとか、そんなものとは無縁の、ほのぼのとした心暖まる村です。あたしは、どうしてもそちらのイメージの方が強くて……

それにしても樹海の苔はきれいですね。非常に美しかったです。