罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

もし実際に証明できてしまったらどうなるのかしら?

WOWOWで放送された映画「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」を録画したので視聴。ちなみに、あたしはこの「死霊館」シリーズ、なんだかんだと言いながらも全部見ているのではないかと思います。怖いか否かと問われると、それほど怖いものではありませんが……

さて、今回はウォーレン夫妻が活躍する王道のストーリーで、なおかつアメリカで実際に起きた事件がベースになっています。SNSなどのレビューを見ていますと、邦題がダメという意見が多いようですね。確かにこのタイトルではホラーと言うよりも、面白おかしい、笑えるコメディー要素の強い作品をイメージしてしまいます。

でも実際にはそんなことはなく、悪魔と対峙するウォーレン夫妻、そして悪霊に取り憑かれた青年とその恋人という二つの愛と信頼の物語でもありました。そして物語の後半では、単に悪魔の話ではなく、悪魔を召喚した女性が登場し、そこにも若干悲しい物語がありました。

ところで、実際に悪魔に取り憑かれて人を殺してしまうことってあるのでしょうか? まあ日本で考えれば悪魔ではなく悪霊と呼んでもよいのですが、どうなのでしょう。ニュースを見ていると、人を殺してしまった事件はよく報じられていて、ニュースを見る限りそれなりに動機も理解できるのですが、時々それがよくわからない事件もあります。そういう時に、実は犯人は悪霊に取り憑かれていて、そのせいで人を殺してしまった、という事件は日本では皆無なのでしょうか?

犯人みずからが逮捕前に、あるいは逮捕後であっても弁護士が「悪霊に操られていただけだ」と声明を出したら、日本の司法はどういう判断をするのでしょう? 単に心神耗弱や心神喪失として処理されるのでしょうか? それはそれで合理的だと思いますし、その事件だけを考えるのであれば、それで一件落着でしょう。

でも、もし本当に悪霊の仕業だとして、事件後に悪霊は他の人に乗り移っていたら殺人事件はまだまだ続きますよね。心神喪失で立件できない殺人事件が永遠に続くことになるのでしょうか? さすがにそんな事件が数件続いたら警察だって悪霊犯人説を信じるのでしょうか?