罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

『韓非子』はいろいろ買ってしまう

昨日のダイアリーで講談社学術文庫の『韓非子』と、その旧版にあたるちくま学芸文庫版、さらにその旧版にあたる筑摩叢書版をご紹介しました。あたしが中国思想に興味を持つきっかけになった古典なので、『韓非子』は条件反射的に買い集めてしまう傾向があります。

ところが、日本語訳の『韓非子』には明治書院版『新釈漢文大系』や集英社版『全釈漢文大系』など大型叢書に収録されているものがありますが、こちらは個人ではなかなか手が出ないので所持しておりません。その代わり、岩波文庫版の『韓非子』ならば、ご覧のように架蔵しております。

ところで本田済訳『韓非子』は底本に『韓非子翼毳』を使用しているとのこと。こちらは冨山房版『漢文大系』に収録されていまして、『漢文大系』は学生時代に古本屋が手に入れることができたので所持しております。二枚目の写真の左側がそれです。

また本田訳は中国で出ている注釈書として『韓非子集解』『韓非子集釋』も参照しているとありますが、こちらも同じく所持しております。

下の写真の一番右が台湾の世界書局版『韓非子集釋』の上下本です。その左側が中華書局版『韓非子集解』ですが、これは『新編諸子集成』の一冊です。この『新編諸子集成』にはもう一種類『韓非子』の注釈書が収録されていまして、それがさらに左側に見える『韓子浅解』です。

このように『韓非子』にかかわるものって、どうしても集めてしまうものです。ちなみに現代語訳をきっちり読もうとは思わないけど、ちょっと触れてみたいというのであれば中公新書の『韓非子』がよいでしょう。また抄訳なら徳間文庫版『韓非子』(現在品切れ?)がよいと思います。