罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

7月4日に生まれて

その昔、「7月4日に生まれて」という映画があったなあ、と見てもいないのに思い出しながら、今日はアメリカ合衆国独立記念日ですね。

直接的に独立記念日を扱った本は、あたしの勤務先からは出ていないので、あえて本日紹介するとするなら『トマス・ジェファソン(上)』『トマス・ジェファソン(下)』でしょうか。

それって誰? と思った方も少なくないのではないでしょうか? 初代大統領のワシントンに比べると日本における知名度は格段に劣りますから。でも、トマス・ジェファソンは独立宣言を起草し、第3代大統領を務めた偉大な人物なのです。同書の内容紹介には

哲学者でありながら政治家、あまりにも「アメリカ的」な共和主義者──ジェファソンは、歴代大統領のなかで最も知性があるとされ、傑出した政治思想をはじめ、多くの分野に才能を発揮した。1801年に大統領選に勝利して就任を果たすと、共和制を発展させ、独立自営農民を理想化し、03年の仏領ルイジアナ購入、07年の(対英)輸入禁止法などを実行する。共和主義者として自由を守る、奴隷制反対論者だった(多数の奴隷の所有もしていた)。建築や考古学などに対して造詣も深く博識で、政界引退後の19年にはヴァージニア大学を創設。26年の独立記念日に83歳で他界する。「アメリカの崇高なる根本原理」を産んだ政治家として今こそ学ぶべき人物であり、偉大な生涯であった。

とあります。これだけでも興味深い人物だということがわかるのではないでしょうか?

そしてもう一冊、『トマス・ペイン』です。同じトマスですが、こちらは別に何代目かのアメリカ大統領というわけではありません。英国の人です。では、なんでアメリカ独立記念日に関係するのかと言いますと、こちらも内容紹介をご覧ください。

トマス・ペイン(一七三七~一八〇九)は、大ベストセラー冊子『コモン・センス』『人間の権利』の著作で有名で、二大民主革命(アメリカ独立革命フランス革命)に大いに寄与した、英国出身の革命思想家だ。ペインの思想は明確で、独立派に勇気を与え、庶民にも受け入れられた。フランス革命期には渡仏して議員として活動、恐怖政治下で投獄もされた。ペインが訴えた社会改革は、君主制奴隷制の廃止、格差の是正、義務教育、妊婦の保護など、現代に通じるものだった。

そうです。彼の思想がアメリカ独立に大いに関係しているのです。以上、アメリカ独立記念日を直接扱ったものではありませんが、なんとなく関わりのある書籍を二点、ご紹介しました。