罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

しくじった皇帝たち

『しくじった皇帝たち』読了。

取り上げられている皇帝は二人、隋の煬帝と明の建文帝。文体は両者でかなり異なり、煬帝については、実はそんなにひどい人だったとは思えない、後世の人によってことさら悪く書かれてしまっているんだよということを縷々述べています。

建文帝の方は、実は建文帝やそれを倒した永楽帝のことについて述べているというのではなく、むしろ幸田露伴の作品のいい加減さを暴く方に主眼が置かれているような……