罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

混迷の時代には哲学?

朝日新聞の夕刊です。

ちくま新書の『世界哲学史』が紹介されていました。

新書の中にシリーズを作るというのは岩波新書などにもしばしばありますので珍しいことではありませんが、個人的に「おやっ」と思ったのは、シリーズの途中で紹介されたことです。

この手のものはスタート直後か完結したときに紹介されるものではないかと勝手に思っていたので、まだ完結していない刊行途中の状態で紹介されたということは、この『世界哲学史』がよほど売れているのでしょう。羨ましいかぎりです。

記事には、西洋だけでなく東洋も含んでいるところが売れている鍵のように書いていますね。確かに、世に「哲学史」と名の付く書物は多いですが、ほとんどが西洋のみを扱ったものです。なかなか洋の東西を問わない哲学史は少ないなあというのが気になっていました。

しかし、そんなことを気にしていた高校生のあたしが見つけたのが、『世界の思想史』上下巻(白水社刊)でした。これはタイトルどおり西洋に限らない「世界」を扱った思想史の本でした。