罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

もっともっと紹介されますように!

中国の作家・閻連科の新刊が刊行されました。『四書』です。

邦訳が刊行されるのは何作目になるのでしょう。現代の中国作家の中では多い方だとは思います。たくさん邦訳が出るのは嬉しいですね。もちろん他の作家の作品も読みたいですが……

ただ、今回の新刊にはちょっと違和感を感じました、「あれっ、河出書房から出るんじゃないの?」と。これまで閻連科の作品は、ほぼすべて河出書房新社から刊行されていますので、当然新刊も河出から出たものだと思ったのですが、よくよく見てみると今回は岩波書店から刊行されたのです。

こういうところが気になってしまうのは、やはりこの業界の人間だからでしょうか。そう言えば、訳者もこれまでは谷川毅さんから泉京鹿さんだったのが、今回は桑島道夫さんです。このあたりも気になる点の一つです。でも、そんなことはどうでもよいのです。閻連科の作品がまた邦訳されたということが肝心なのです。

この調子で、いろいろな出版社から中国作品が紹介されることを期待しています。じゃあ、誰を邦訳してほしいのかと問われると、具体的な名前はありませんが、女性作家や少数民族出身の作家、若手の作家など邦訳を読みたい作家はたくさんいますね。