罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

スマートウォッチをウェアラブルしたくないのですが

最近流行りのスマートウォッチ。以前は、スマホを鞄から出さなくてもメールのチェックができるとか、半分おもちゃみたいな印象を持っていましたが、最近は歩数計や心拍、血圧、カロリー消費など、かなりいろいろなことができるようになってきているようです。

食指が動くかと問われると、微妙です。寄る年波ですから、健康維持のために日頃から血圧などを測っていた方がよいでしょうし、足腰のためには歩数計なども便利だと思います。若いころとは違うという自覚はあるので、こういったものの助けを借りることに躊躇いはありません。

あたしにとって問題なのは、こういったスマートウォッチが腕時計型だという点です。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、あたしは腕時計をしていません。別に金属アレルギーというわけではありません。だったら金属でないバンドの腕時計をすればよいだけのこと。単純に、手首に付けるのが馴染めなくて、それにこの季節ですと汗をかいたりするので、ますます手首周りはすっきりさせておきたいと思うのです。

そんなあたしは、高校の頃には腕時計をしなくなりました。もちろん最初はしていました。でも上記のような理由で、じきに腰のベルトにぶら下げるようになりました。大学生時代、そして社会人になってからは懐中時計を使うようになり、腕時計とは縁のない生活が既に数十年です。

さすがに懐中時計のスマートウォッチは見たことがありません。スマートウォッチとしては懐中時計型を作れなくもないのでしょうが、たぶん最近の心拍計、血圧計といった機能はそれでは実装できないでしょう。正確さはともかく、手首にしているからこそ心拍や血圧などを測定できるのだと思いますから、ポケットに入れっぱなしの懐中時計型では測定のしようがないでしょう。

ちなみに、いまのあたしは懐中時計すら持ち歩いていません。まあ、誰もがスマホを持つ時代、腕時計にしろ懐中時計にしろ、時計を持ち歩かない人って多いみたいですね。時間だけならスマホで済んでしまいますから。

ただ、あたしの場合は、そうではなく、トラベル用の小型、薄型の置き時計をポケット入れて持ち歩いています。どうしてかと言いますと、ずーっと懐中時計を使い続けてきたのですが、懐中時計って電波時計がないんです。いいや、探したらあることはあったのですが、選択肢がほぼ一種類、あまりあたしの好みではなかったので、諦めました。

しかし、外出時に時計は必要です。だから、薄くて小さなトラベル用時計を買ったのです。これですと電波時計もありますし、気温や湿度が測れるものもあります。あたしは便利に使っているのですが、家族をはじめ周囲の人間は、一様に驚くようです。だったらスマホを見ればいいじゃない、というのがよく言われるセリフですが、スマホスマホであって、時計は時計なのです。

たぶん、あたしが持っているのは、枕元に置くようなタイプのものですから、ウォッチではなくクロックなのでしょうね。