罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

香港と沖縄

国家安全法施行以来の香港に関するニュースを見ていると、いや、それ以前からですが、一国二制度が踏みにじられて、どんどん北京の、中国共産党の色に染められていくのがわかります。

地元の声を無視して、中央が強権的に権力を振るう、時には暴力も辞さず強制的に民衆を排除してしまう。

と、ここまで書いて、沖縄の状況とよく似ているなあと思いました。

沖縄も、何度選挙によって民意が示されても中央は、自民党は歯牙にもかけず、沖縄の人たちを排除して強制的に基地問題を先へ先へと進めていきます。長くて先の見えない闘い、香港も沖縄も同じです。

さらに考えてみますと、成田空港の問題もなんとなく印象としては似ている気がします。これもやはり地元の人、そこに暮らす人の声を無視して中央が、自民党政権が強引に事業を進めた事案だったはずです。「多くの国民が成田空港を使って海外へ出かけている、結果的に国民のためになっている」と開き直るのでしょうが、正直なところ、海外へ行く前にあんな遠くまで行きたくはありません。だから、なし崩し的に羽田の国際化が進められ、ちょっと高いけど羽田利用のツアーを使う人が増えているのだと思います。

閑話休題、香港と沖縄。

体制が共産主義であるか否かは、こうなってくると関係ないようです。中国は一党独裁体制だから云々という議論も、沖縄の現状を前にするとどれだけ真実なのか疑問に感じます。だって、日本だって自民党一党独裁だし、むしろそれを民主的な選挙で選んでしまっているところに、日本の宿痾があるような……

って、あんまりこういうことばかり書いていると、中国へ旅行へ行ったときに上海や北京の空港で逮捕される可能性があるんですよね、国家安全法の規定によると。