罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

諸子集成とか

先日のダイアリーで《新編諸子集成》という本を取り上げました。ただ、中国学を専攻していなかった人には「それ、何?」という感じだったのではないかと思います。なにせ中国の本ですから。

写真で取り上げたのは『荘子集釋』でしたが、《新編諸子集成》はシリーズの名前です。中国学的に言えば叢書です。「新編」とあるくらいですから、それ以前に《諸子集成》という叢書がありまして、新たに編纂した《諸子集成》なので《新編諸子集成》というわけです。

《諸子集成》というのは、諸子、つまり中国の思想書を集めたシリーズのことです。その代表的な注釈書でシリーズを作ったのが《諸子集成》になります。そして、あたしが学生時代、つまり1980年代に中国の中華書局から新たに刊行がスタートしたのが《新編諸子集成》になります。

以前にもご紹介しましたが、二枚目の写真はわが家の書架の一部で、写っている棚の上二段に並んでいるのが《新編諸子集成》です。春秋戦国の諸子を中心に中国思想では著名な名前が散見されると思います。

学生時代には刊行されるたびに買っていたのですが、全部で何冊(全何巻)なのかはわかりません。途中でラインナップが変更になったりしましたし、当初の予定とは異なる注釈書が加わったりもしています。

中華書局のウェブサイトを見ますと、更に《新編諸子集成続編》というのも載っています。正編を適当なところで打ち切って、それ以降刊行したものを続編と呼ぶようにしたのか、詳しい経緯は知りませんが、続編も出ていますので、全部で何冊になっているのか、ますますわかりません。この続編も既に完結したのか、あるいは刊行途中なのか、それすらあたしにはよくわかりません。

ちなみに中華書局の叢書リストのページを見ますと、懐かしい名前が散見されます。『二十四史』『清史稿』は全巻所蔵していますし、《十三経清人注疏》も学生時代に刊行されていたものは、すべて架蔵しているはずです。よくもまあ、飽きもせず買い集めたものだと思いますね。