『上海発! 新・中国的流儀70』読了。上海在住の著者による現代中国ウォッチング。現代中国と言うよりも、現代上海と言った方がふさわしいもしれません。
さすが住んでいるだけあって、そして学者先生の遊学とは異なり、中国を観察する視線、角度が独特です。日本なんかよりはるかに資本主義的で競争社会に突入している中国の沿海都市と、その一方で日本の数十年前のような、否、この二千年近くほとんど変わらぬ生活をしている広大な農村。そのひずみに生きる現代中国人の悲喜こもごもを、彼らに出来るだけ寄り添って描いています。
本書を読むと、中国で暮らす日本人も大変だけど、中国人が中国人をやっていくのも大変なんだと思わされます。
