罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

愛国経済

『愛国経済』読了。

著者は以前から朝日新聞で中国からの記事があるとしばしば目にしていた名前の方です。比較的男性が多いと感じていた中国特派員の中で女性だったので、女性の視点ならではのルポなどを興味深く読んでいましたが、本書そういった意味では男っぽい硬派な内容になってます。

特派員によるこの手の本は単行本から文庫・新書までいくつもあり、動きの激しい中国、広い国土と多すぎる人口を抱えた中国ですから、そういった本も十人十色、人によって切り口によってそれぞれ特長のあるものになっています。

ただ、個人的には、やや親中だとかやや嫌中だとかという多少の違いはあるものの、どの本も似たような感じがするな、という印象を持っていました。

冷たく言ってしまえば本書もそうです。でもなんて言うのでしょう、女性ならではの思い切りの良さというのでしょうか、スパッと切ってみせる部分もあって、とても面白く読めました。特に最終章が一番読んでいて興味深かったですね。