罔殆庵

染井吉野ナンシーの官能世界

読書雑誌

呉明益コレクション?

『雨の島』を落手しました。 もちろん、台湾の作家、呉明益の作品です。このところ『複眼人』『眠りの航路』と続けざまに邦訳が刊行されていますが、そこに更に一作品加わったわけです。 そう言えば、先日はe2018年に刊行された『自転車泥棒』が文庫になりま…

南北朝時代と言えば

今月購入した中公新書です。確か今月の新刊は5点だったと思うのですが、そのうちの4点をご購入です。 購入したタイトルは写真のとおり、『歴史修正主義』『ドイツ・ナショナリズム』『南北朝時代』『宗教図像学入門』です。逆に、どうして『三好一族』だけ…

かつては使っていたんですよ!

昨日のこのダイアリーで岩浪文庫のブックカバーについて書きましたが、岩浪文庫以外のブックカバーも出て来たのでちょっとご紹介します。 まずは、講談社現代新書・ブルーバックスのブックカバーです。二つ持っていましたが、一つは金文字が消えてしまってい…

ブックカバーって使いますか?

書店の店頭で岩波文庫のフェア「名著・名作再発見! 小さな一冊をたのしもう」をやっていました。 そこで岩波文庫を3冊以上買った人に「岩波文庫特製ブックカバー」プレゼントがあるそうです。象形文字でしょうかね、カバーの表面には薄らと模様があるよう…

煩悩とちくま新書

またまた、わが家の書架の一部です。 ちくま新書が並んでいる棚を撮りました。 数えてみたら、ちょうど108冊ありました。108って煩悩の数と一緒ですね。 数えたときにちょうど108あるなんて、なにかの予兆か暗示なのでしょうか。 とはいえ、四つの区画に並べ…

「となりの国」って、やはり韓国ですかね?

亜紀書房の韓国文学シリーズ《となりの国のものがたり》の最新刊『かけがえのない心』をゲットしました。これで9冊目になります。 なんだかんだ言いながら、このシリーズも刊行以来買い続けていまして、ご覧のようにわが家の書架にはきれいに揃っています。…

はるかなるバルカン?

白水Uブックスの新刊『詐欺師の楽園』を読み終わりました。「一気に読了」と言っては言い過ぎですが、それでも「あっという間に読み終わった」とは言えるほどのスピード感でした。 タイトルどおり詐欺師の話です。どんな詐欺かと言えば、海外の贋作です。小…

気づくと増えている

先日新たに追加したわが家の書架すう。それほど大きなものではありませんし、もうわが家には大きな書架を並べるようなスペースがありません。 この書架には岩波新書を並べています。別の書架に並べていたものをこちらへ移したので、短期間で一気にこれだけの…

読み比べてみると面白い

この二冊の新書、両方とも読んだ方はいらっしゃるでしょうか? 光文社新書の『ジェンダーで見るヒットドラマ』と岩波新書の『異文化コミュニケーション学』です。 光文社新書と岩波新書という全く性格の異なるレーベルですし、タイトルからは共通するものは…

書架追加

増え続けるわが家の本。 なんとか整理したいのですが、整理するための書架を置くスペースが、もうわが家には見当たりません。書架がなければ、書籍をきれいに整理できません。それでも一箇所、狭いスペースではありますが、書架を置くスペースを見つけました…

ⅡからⅢへ

『三体Ⅱ 黒暗森林(下)』を読了しました。 実は『三体』は刊行からほどなく購入して一気に読み終わり、第二巻も発売されたらすぐに購入しました。そして『三体Ⅱ 黒暗森林(上)』を読み終わったのですが、それからしばらく読むのが止まっていました。 そし…

早くも三冊目? ようやく三冊目?

亜紀書房の『声をあげます』を購入しました。 これは亜紀書房のシリーズ《チョン・セランの本》の三冊目で、これまでに『保健室のアン・ウニョン先生』と『屋上で会いましょう』が刊行されていまして、どちらも読みましたが独特の世界観を持つ作品でした。 …

ずっと探していたのです

書店回りの途次、古書ではありますが、 岩波文庫の『百科全書』を手に入れました。 実は、あたし、ずっと探していたのです。ついこの前までは普通に店頭に並んでいたような記憶があったのですが、気づいたらもう品切れになっていたのです。 気づいたのはどう…

絶版本はどうやって手に入れたらよいのでしょうか?

ちょっと興味が沸いたので『絶版新書交響楽』を買ってみました。 新書で読める世界の名作、しかし現在は品切れ絶版となっているものを紹介した一冊です。第一章は岩波新書、第二章が講談社、第三章が河出書房、という感じに大手が並んでいて、第四章は英宝社…

お引っ越し?

わが家の書架の、ほんの一部です。 見てご覧の通り、上の段には新潮社の「クレストブックス」を並べています。 実は、「クレストブックス」、これまでわが家の書架の三か所に分かれて置かれていました。意図的に三か所に置いていたわけではなく、買ってきて…

オリビア・ニュートンジョンを聴いて岩波文庫を買う

タイトルは「風が吹けば桶屋が儲かる」を思わせるものになっていますが、違います。 あたしの青春真っ只中は洋楽が非常に流行っていました。 で、この連休中の巣ごもり中に、どういう経緯だったのかは覚えていませんが、なんとなく懐かしくなって当時の洋楽…

とりあえず、あたしは食べ続けます

『はじめての動物倫理学』読了。 ペットの多頭飼育とか、そういった動物虐待を扱う本なのかと思いましたら、ちょっと違いました。よくよく見ると、オビに端的に本書のメインテーマが書いてありましたね。 さて肉食です。 あたしはベジタリアンでもなければ、…

邦訳第三弾!

呉明益の邦訳『複眼人』が刊行されたので落手しました。 呉明益と言えば、現在、台湾でドラマが放送中の『歩道橋の魔術師』が日本でも大ヒットし、続いて刊行された『自転車泥棒』も大いに話題になった台湾の人気作家です。 この二作に続く新作の邦訳が待ち…

この後どうなる?

まだ配本前ですが『断絶』を読み始めました。 内容紹介を読むと、現在のコロナが蔓延している世界をもっと酷くしたような、終末世界を描いたものだと思っていました。ただ、ゾンビが襲ってきて生き延びた主人公たちが壮絶なサバイバルをするのかなと思いきや…

やっぱりダメだ……

亜紀書房の『大都会の愛し方』読了。 韓国のクィア小説ということですね。こういう作品はボーイズラブ(BL)とは呼ばないのでしょうか? ボーイズラブの定義をよく理解していないので…… まあ、とにかく男性の同性愛の物語です。 と、ここまでの書きぶりか…

おぼろげな記憶

講談社現代新書の『土葬の村』を読み終わりました。 いま土葬されたいという人が少しずつ増えているという、そういう動きがあるということに驚きましたが、それも含めて全体として非常に興味深い一冊でした。 ところで、この本の中でも触れられているのです…

得も言われぬ読後感?

《エクス・リブリス》の新刊『もう死んでいる十二人の女たちと』を読了しました。 この数年ブームの韓国文学? 確かにその通りです。ただ、この数年の日本における韓国文学ブームは「=フェミニズム」といった作品が多かったと思いますし、話題になるのもそ…

岩波新書「10講」シリーズの傾向?

岩波新書の『ヒンドゥー教10講』を買いました。岩波新書の「10講」シリーズはこれで7冊所蔵したことになります。 ひとまず『ドイツ史10講』だけカバーの装丁が異なるのは触れずにおくとして、歴史ものの「10講」はヨーロッパ諸国ばかりなのに対し、思想もの…

晩年に枯れていない?

このところ通勤電車の中で読んでいるのがこちら、『晩年のカント 』です。 著者も書いているように、カントと聞くと道学者然とした、非常に几帳面な人物をイメージしてしまいますが、どうもそうではなく、もっと人間臭いところがたくさんあるようなのです。…

BLではなくて……

少し前に李琴峰さんの『星月夜』を読みました。台湾や中国にルーツを持ち、日本で暮らす女性の同性愛がテーマになっています。 異国で暮らす苦労や違和感、居心地の悪さと、同性愛者として暮らすことの居心地の悪さ、そんなことが丁寧に描かれていました。 …

着実に増えていく……

数日前にご紹介した、わが家の曼珠沙華。その時にはまだ蕾が残っていましたが、すべて咲きそろいました。 昔から「立てば芍薬」と言いますが、あたしはこの曼珠沙華の凛とした立ち姿が好きです。そして、なんといっても華奢な姿態、これがたまりません。 曼…

やはり顔がない

『82年生まれ、キム・ジヨン』で一大ブームを巻き起こした韓国文学のチョ・ナムジュさんの新刊が同じく筑摩書房から刊行されました。 『彼女の名前は』です。 早速購入しました。これから読みたいと思います。 前作は思わず目を惹く印象的な装丁(カバー装画…

文庫本が刊行されていると親しみやすい?

前のダイアリーで、今日がショーペンハウアーの没後160年にあたると書きました。そして架蔵している『ショーペンハウアー全集』をご紹介しました。 でも、あたしが最初にショーペンハウアーと出会ったのは学生時代に岩波文庫です。『読書について 他二篇』『…

いろいろと複雑なようです

『LGBTとハラスメント』を読みました。好奇心もありますが、やはりできるだけ正確な情報を知っておきたいという思いもあって手に取ったわけですが、あたしの場合、「知っているけど理解できていない」という状態だと思いました。 こういう書き方は不謹慎…

他では読めない? 自宅で読めた?

今朝の朝日新聞読書欄に岩波書店の広告が載っていました。岩波文庫で多くのタイトルが重版になったようです。題して《2020年〈他では読めない〉岩波文庫一括重版》です。 タイトルの中で目を惹いたのは、あたしは中国学専攻でしたので『仁学』と『章炳麟集』…